ojyukenpapa’s diary

お受験とは全く関係なく、通算3度目の中古を買ってリフォーム(リノベーション)について参考にしていただけそうなことをまとめてみようと思います

道下物件の購入(結局購入断念)Vol.1

さて、道下物件(みちしたぶっけん)なるものご存知でしょうか。

読んだままではあるのですが、家を建てる土地部分が接している道路面より低い土地のことを道下物件と呼びます。今回道下物件を購入寸前まで検討し、そして最後に断念するまでのことを書いてみようと思います。

 

今回検討した物件(土地)の概要は以下の通りです。

・接道は4m道路に7m接道

・道路面から敷地面が最小で1.5m、最大で2.3m下にある(なので道路が坂道)

・敷地面は平たん

・片側はひな壇となっており隣地が2.3m上(北側)、もう片側はフラット(南側)

・地区計画区域

 

こんな土地でした。

で、このような道下物件の最大のメリットはとにかく安いということ。最終的にはだから安いのかと痛感する訳ですが、相場から比べると30%~40%も安かったわけです。なので、道路から一段下であるということがうまく処理できれば、つまり土地の安い分を処理費が上回らなければコストパフォーマンスは高いということになるのです。

 

ということで、早速建築士さんに土地をみていただき、概算で見積もりを出してもらうとなんと想像していたよりも安い。道路が2階部分で接道することさえ嫌でなければ(嫌じゃない)全く問題ない、お得物件じゃん!ということになったわけです。

 

そして注文住宅メーカー・工務店に見積もり依頼を開始。そこで今まで気にしていなかったことがザクザクでてくるのです。。

 

まず排水。

排水とは汚水と雨水とに分かれるのですが(初めて知った)、通常これらを流す下水管は道路の下に埋まっています。そして排水は通常は自然勾配で各家から流すので、自分の家よりも下に下水管がある必要があるのです。普通の土地であれば道路より下=自分の家の下なので問題ないのですが、道下物件だとそうはいきません。

道路下何メートルに下水管があるのかが論点となるのです。で、東京都は下水配管図が公開されておりまして、その配管図を確認。どうやら道路面から2.7m下(土かぶりというらしい)に汚水管があるようです。

 

今回は配管の長さにもよりますが(長さによって必要な勾配も決まっています)、汚水はなんとかクリアできるだろうということだったのですが、今度は雨水の逃げ場がありません。

道路の下には汚水管はあっても雨水管はなく、かつ分流(汚水と雨水はまぜて流しちゃダメ)。ひな壇になっていれば低い方へだんだんに流れていくのでしょうが、今回の土地は上からはひな壇なので雨水が入ってくる、道路からも大雨の時は敷地面に水が流れ込んでくる、にもかかわらずもう片側はフラットなので逃げ場がないという状況なのです。

 

じゃあどうするかというと3つの選択肢があると。

1浸透桝を設置する

2土地自体を盛り土して道路面と同じ高さにしちゃう

3道路の側溝にポンプでくみ上げる

というやり方になるようです。

2ができれば、排水に関して全く危惧することはなく、日当たりもよりとれるようになるのでベストなわけですがここで立ちはだかったのが地区計画。

地区計画に規制がありNGだったのです。

ついでに1も同じくNG。残された打ち手は3のみとなったわけです。

 

このポンプアップというのは、住宅メーカー・工務店によっては保証がつけられないということで請け負っていただけず、できると言ってくれるところもあったのですが、停電を伴う豪雨時にはポンプが(当たり前だけど)作動しない。さらに調べると逆流の心配もあるらしいのです。

 

もうこの時点でほぼ積んでいるのですが、断念の理由はもう一つあって

この地区計画も関係するので、次回はその辺をまとめてみようと思います。